2015年9月26日に出かけてきました。
住所:京都市左京区南禅寺草川町17
TEL:075-752-2530
開館時間:
3月1日~11月30日 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
12月1日~2月末日 午前9時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館日:毎週月曜日
※ただし月曜日が休日・祝日の場合は翌平日及び年末年始(12月28日~1月3日)
入館料:無料
駐車場:なし
所要時間の目安:60分~80分
アクセス
約1兆円もの大事業で造られた疎水
最初に言っておきますと、今回紹介するスポット疎水記念館は結構地味です。
しかし、京都を知る上でとても重要なスポットでもあります。
哲学の道を歩かれた方は、その道の横が疎水と呼ばれているのをご存知ですね。
そして、南禅寺へ行かれた方は、その境内に「水路閣」なるものがあるのもご存知でしょう。
一体これらは何のためなのでしょうか?
「疎水」と言えば「琵琶湖疏水記念館」。
京都動物園東門のすぐ前にあります。
「疎水」とは、他のところから水を引く目的で作られた水路のこと。
明治時代に入って都が東京へ移り、沈んだ京都に呼び戻そうとしたのが、「琵琶湖疏水」の計画。疎水の水の力で新しい工場を作り、舟で物の行き来を盛んにしようという構想だったのです。
琵琶湖疏水は現在の貨幣価値にして約1兆円もの大事業により、造り始めてから5年後の1890年に完成。
疎水の水の力で発電をし、新しい工場が生まれ、電気鉄道も走り出し、京都は活力を取り戻しました。
そして琵琶湖疏水は今も、京都に琵琶湖の水を供給し続け、市民の貴重な水道水の源ともなっています。
こちらは琵琶湖疏水記念館の地階にあるトンネル。
疏水分線扇ダムからの分水路の水がここを通ってきます。
舟を運んでいた傾斜鉄道
琵琶湖疏水記念館を出て、地下鉄蹴上駅方面へ向かって仁王門通沿いに進むと見えてくるのがインクライン。
線路のようなものが敷かれているところは、散策路にもなっています。
それにしても、線路にしてはひどく幅が広いですね。
その謎はこちら。
斜面を登りきったところにさりげなく展示されています。
実は、水路に高低差があるところは舟が通れないため、傾斜鉄道で、こうやって舟を運んでいたのですね。
当時のインクラインでの様子については、琵琶湖疏水記念館で映像として見ることもできるので、ぜひご覧ください。
インクラインを登りきったところを国道側へ降りたところ。
神社の鳥居があります。
そこから100メートルほど下ったところに、地下鉄蹴上駅の1番出口があります。
つまり、1番出口の方から言うと、少し国道に沿って坂を登り、この鳥居を目印に入ればインクラインに出るということです。
琵琶湖疏水について学べる旅、いかがでしたか?
以上、水と人々の暮らしについてあれこれ考えさせられる非常に興味深いスポットでした。